himac APPLICATION
No.94 JULY 1999
  • 機種:R5E形日立エルトリエータ細胞分離システム
  • エルトリエータ細胞分離システムを用いて末梢血単球を純度90%以上で分離し、その In vitro でのアポトーシスが LDL(Low Density Lipoprotein)添加時に抑制され、アポトーシス関連遺伝子である ICE や CPP32 の発見が低下することを明らかにしました。

血液細胞、特に白血球の1種である単球は免疫反応だけでなく生体内においてさまざまな働きを持っており、中でも、泡沫細胞形成など動脈硬化進展における働きが近年注目されています1)
エルトリエータ細胞分離システムはこの末梢血単球を、高純度、高回収率で分離でき、動脈硬化進展における働きを in vitro で解析することが可能です。
ここでは、その例として、分離した単球を LDL 添加及び非添加条件下で培養し、in vitro におけるアポトーシスを DNA ladder2)により、また、その時の遺伝子発現 RT-PCR 法にて検出しました。

エルトリエータ細胞分離システムによる単球分離条件

サンプル:健常人末梢血約200ml より得た単核球1〜5×108cells


Fraction No. 流量
(ml/min)
分画量
(ml)
時間
(min)
採取細胞
1 10 150 15.0 リンパ球
2 12 150 12.5 リンパ球、単球
3 14 150 10.7 単球
4 16 150 9.6 単球
5(Stop) 16 100 6.3 単球、顆粒球
Total - 700 54.1 -

(回転速度:2,000rpm)

使用機種

遠心機:CR-E/Fシリーズ日立高速冷却遠心機
ロータ:R5E形エルトリエータロータ
チャンバ:スタンダードチャンバ

実験結果

考察

単球は LDL 取り込みによりアポトーシスが制御され、その結果コレステロールを多量に含んだ泡沫細胞を形成することと、そのアポトーシスが IL-1 の発現亢進と ICE, CPP32 の発現低下によるという可能性を示唆することができました3)

  • (参考文献)
  • 1) Ross R. :Nature, 362, 801 (1993).
  • 2) Furukawa Y. , Kikuchi J. , et al.:Jpn. J. Cancer Res. , 86, 208 (1995).
  • 3) Kudo N. , Kikuchi J. , Furukawa Y. , et al.:FEBS Letters, 409, 177 (1997).

本実験は自治医科大学分子病態治療研究センター・分子病態研究室・講師である古川先生との共同研究によるものです。