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No.92 JULY 1999
  • 機種:R5E形日立エルトリエータ細胞分離システム
  • エルトリエータ細胞分離システムにより巨核球系の培養細胞であるMo7Eから各細胞周期(G0/G1,S,G2/M)細胞を分離した例

血小板の産生とその産生細胞である巨核球の分化、増殖の機構は依然不明な点が多く、現在も様々な研究が続けられています1,2)。
中でも細胞の増殖に関して、各細胞周期における増殖因子受容体の発現が異なるなど3)、細胞周期における動態の重要性が明らかになってきました。
今回は、日立エルトリエータ細胞分離システムを用いて、巨核球の培養細胞であるMo7Eを各細胞周期毎に分離する条件について検討しました。

1. 分離条件および結果

サンプル:培養細胞Mo7E:約2×108cells

Fraction No. 流量
(ml/min)
分画量
(ml)
細胞数
(cells)
Polyploid cells
(%)
1 15 200 9.3×106 -
2 20 200 5.5×107 G0/G1 72%
3 25 200 4.4×107 -
4 30 200 2.5×107 S 58%
5 35 200 1.6×107 -
6 40 200 1.2×107 G2/M 63%
7(Stop) 40 100 1.3×107 -
Total - 1300 17.0×107 -

(回転速度:2,000rpm)
結果: Fraction No.2(Fr.2)においてG0/G1期細胞を純度72%、Fr.4においてS期を58%、Fr.6においてG2/M期を63%でそれぞれ分離できました。

2. 使用機種

遠心機 :CR-E/Fシリーズ日立高速冷却遠心機
ロータ :R5E形エルトリエータロータ
チャンバ :スタンダードチャンバ

3. 分離前後の細胞フローサイトメトリー解析図

4. References

1) Kaushansky K. : N. EngI. J. Med. , 339, 746 (1998).
2) Kikuchi J. , Furukawa Y. , et al. : Blood, 89, 3980 (1997).
3) Komatsu N. , Kirito K. ,Furukawa Y. , Kikuchi J. ,et al. : Blood, 89, 1182 (1997).

本実験は自治医科大学分子病態治療研究センター・分子病態研究室・講師である古川先生との共同研究によるものです。