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No.88 JULY 1999
  • 機種:CR7形大容量冷却遠心機
  • R7AF2形カーボンファイバー製アングルロータを用いた分離時間の検討

CR7形 大容量冷却遠心機に使用できる6LクラスのロータはR5S2形スイングロータのみでしたが、1L×6本、合計約6LのR7AF2形アングルロータが開発されました。しかもこのロータはカーボンファイバーを主材料として製造されているため、これまでのR5S2形スイングロータの質量が約28Kgと非常に重いのに対し、約12Kgと半分以下の質量で非常に軽く操作性に優れたものです。
さらに標準付属の1000PPボトル(2)は、従来の1000PPボトルと異なり、O-リングシールタイプのキャップを採用したため密封性が高く、しかも堅牢なボトルで試料を満杯(最大実容量:910ml)入れることも、それ以下の任意の量で使用することもできる使い易いものです。
最高回転速度は7,000rpm、最大遠心加速度11,400xgと培養液からの集菌操作、培養上清中のタンパク質の硫安分画などに用いることができます。ここでは大腸菌の分離条件について検討しました。 (ただし、4ºCでの使用は最高回転速度が6,000rpmとなります)

分離条件(大腸菌の分離:CR7形大容量冷却遠心機使用)


回転速度 時間 温度 加速 減速
7,000rpm 9分 15ºC 9 9

解説

通常、大腸菌培養液からの集菌のための遠心分離条件は、アングルロータに500ml用ボトルを使用して4,000〜6,000xg、10〜15分程度といわれています。このことからR5S2形スイングロータやR7AF2形カーボンファイバーロータを使用した場合の分離条件は下表の通りとなります。ここでR5S2形スイングロータの場合、加速および減速の時間を含めると、遠心時間は約30分と予想されます。
しかし、このR7AF2形カーボンファイバーロータを使用すると、遠心時間は加減速時間を含めても約15分、スイングロータの約1/2の時間での分離が可能となります。この時、4℃での分離が必要とされても、回転速度6,000rpmで加減速時間を含めて約18分、スイングロータの約60%の時間での分離ができます。
しかもロータの重さが約12kgと比較的軽いため、スイングロータの時にはほとんど不可能であったロータ交換が可能となりました。 なお、このR7AF2形カーボンファイバーロータ用の1Lボトル(1000PPボトル(2)、実容量:910ml)は 実容量以下の任意の量でも使用できますので、非常に使い勝手の良いロータです。

ロータ形名
(質量)
回転速度 最大遠心加速度 ボトル
(実容量)
設定時間 加減速時間を含めた遠心時間
R5S2
(約28Kg)
4,200rpm 5,150xg 1000PPボトル
(920ml)
21分 約30分
R7AF2
((約12Kg)
7,000rpm 11,400xg 1000PPボトル(2)
(910ml)
9分 約15分
6,000rpm 8,400xg 13分 約18分