himac APPLICATION
No.81 MARCH 1997
  • 機種:CS150GX形分離用小形超遠心機
  • S150AT形アングルロータによるヒト血清中のリポタンパク質の分離

血清中に含まれているリポタンパク質は、脂質の代謝に密接な関係があり、高脂血症に関する研究分野で注目されています。
ここでは、最高回転速度150,000rpm、最大遠心加速度901,000×gの小形超遠心機用アングルロータを用いて、正常ヒト血清より、VLDL、LDL、HDLのリポタンパク質の分離を行いました。
比重液の調製法については文献(1)によりました。その他、文献(2)も含めて操作法等について参考としました。詳細および注意などについては当書を参照して下さい。

1. 使用機種

遠心機:日立CS150GX形分離用小形超遠心機
ロータ:S150AT形アングルロータ
チューブ:Cチューブ

2. 操作および分離結果

実験は目視により観察しやすいよう試料にFAT RED 7Bを添加して行いました。3)
(1) VLDLの分離(ρ<1.006g/cm3))

(2) LDLの分離(1.006g/cm3<ρ<1.063g/cm3

(3) HDLの分離(1.063g/cm3<ρ<1.21g/cm3

・比重液A(1.006g/cm3):
   NaCl 11.40gとEDTA−2Naを1,000mlのメスフラスコに入れ、蒸留水500mlと1N NaOH 1mlを加えて、良く混じて溶解させる。
   ついで蒸留水で1,000mlとし、さらに蒸留水を3ml加える。(NaCl:0.195mol)
・比重液B(1.182g/cm3):NaBr 24.98gを100mlの比重液Aに加える。(NaCl:0.195mol、NaBr:2.44mol)
・比重液C(1.478g/cm3):NaBr 78.32gを100mlの比重液Aに加える。(NaCl:0.195mol、NaBr:7.65mol)

  • (参考文献)
  • 1) 生化学実験講座 第9巻“脂質の代謝”p.454−456(東京化学同人).
  • 2) 続生化学実験講座 第3巻“膜脂質と血漿リポタンパク質(下)”p.599−601(東京化学同人).
  • 3) T. J. Bronzert and H.B.Brewer, Clin. Chem., 23, 2089(1977).